この記事では円形脱毛症での植毛について解説しています。

自毛植毛とは自分自身の髪の毛を薄毛の気になる部分に移植する手術であり、手術を行うことによってAGA(男性型脱毛症)の改善に高い効果を発揮するものです。

同じ脱毛症の一種である円形脱毛症に悩まれている方の中には脱毛してしまった部分に自毛植毛を行えばいいのではないかと考える方もいるのではないかと思います。

この記事では円形脱毛症での植毛について解説していきますので、興味のある方は是非ご覧ください。

円形脱毛症とは?

円形脱毛症についてよく知らない方もいるかもしれませんので、ここではまず円形脱毛症について簡単に説明しておきます。

円形脱毛症とは、性別や年齢に関係なく誰にでも発症する可能性のある脱毛症です。

特徴として「頭皮のどの部分にでもできる」「一度発症すると症状が進行するスピードが早い」「発症してしまうと脱毛した部分を再度発毛させることが難しい」ということが挙げられます。

発症する原因については様々なケースがあると言われていますが、一番有力視されているのが自己免疫機能の不具合が原因という説です。

これは自己免疫機能が不具合を起こすことによって自分の毛根を異物として認識して攻撃し、結果として脱毛してしまうというものです。

ただ、この他にもストレスやホルモン異常・食生活の乱れなどが原因となるケースもあると言われています。

円形脱毛症に自毛植毛は有効なのか?

円形脱毛症に悩まれている方にとってはこれが一番気になるところだと思います。

結論から言いますと円形脱毛症の治療法として自毛植毛は勧められるものではありません。

ここではその理由について説明していきます。

脱毛した部分にはまだ毛包が残っている

先ほど説明しましたが円形脱毛症とは自己免疫機能の不具合が主な原因と言われています。

この免疫機能の不具合によって引き起こされる脱毛自体は一時的なものであり、髪を作るための組織である毛根や毛包は健康な状態のまま残っているのです。

そのためしっかりとした治療を行えば再度発毛させることは不可能ではありませんし、自毛植毛を行ったところで移植した毛髪を免疫機能が異物と認識して攻撃してしまう恐れがあるため、植毛をする意味がありません。

手術にかかる費用が高い

円形脱毛症は病気なので治療する際には医療保険が適用され、その分自己負担額が軽減されます。

一方で、自毛植毛の場合は保険適用外の治療となりますのでかかってくる費用は全て自費ということになります。

このため費用の面から見ても植毛は勧められません。

植毛がダメならどうすればいいのか?

前述したように円形脱毛症には植毛は適していませんので、基本的に症状を改善させようと思うならば皮膚科を受診するのが一番です。

皮膚科では、円形脱毛症のケースによって多少異なりますが、大体は自己免疫機能の不具合によって毛根を攻撃する際に生じる炎症などを抑えるためにステロイドを使用した治療を行います。

円形脱毛症の状態によって外用タイプ・内服タイプの薬を医師が処方してくれます。

まとめ

ここまで円形脱毛症での植毛について解説してきましたがいかがでしたでしょうか?

解説してきたように円形脱毛症には植毛による治療は適していません。

ですので、円形脱毛症になってしまった場合に植毛専門のクリニックに行っても意味がありません。

円形脱毛症の症状を改善するためには適切な治療を受けなければなりませんので、皮膚科に出向いて医師の診断を仰ぐようにしましょう。